「天降女子」とは、鹿児島の奄美大島に伝わる天女であり、読み方は「あもろうなぐ」です。
「天下り女」「亜母礼女」と表記される事もあります。
男性を求めて地上に降り立つとされており、天降女子が現れると必ず小雨が降るとも言われています。
「天降女子」の伝承
天降女子は男性を求めて地上に降り立ちますが、白い風呂敷を背負っているそうです。男性を見つけるとニヤニヤと笑いながらセクシーに誘惑し、その誘惑に負けた男性の命を奪うと伝えられています。
また、杓子を持って現れる事もあり、男性がその水を飲んだ場合も命を奪われ天上の世界へ強制的に「お持ち帰り」されてしまうという伝承も残っています。
「天降女子」の物語
詳しい物語は伝わっていませんが、天降女子の強制お持ち帰りを回避する方法が伝わっています。
天降女子が誘惑してきた場合は誘いには乗らず、睨み付けます。睨み続けていると乙女心が傷付いたのか、お持ち帰りを諦めてくれると言われています。
また、杓子の水を飲まされそうになった場合は杓子を持つ掌を上に向けて柄の部分を支えるようにして水を飲むと助かると伝えられています。
「天降女子」の正体
命を奪うという方法で地上の男性を強制的にお持ち帰りする肉食系天女ですが、天女でないとすれば、誘惑に乗った男性を殺害して金品を奪う女盗賊ではないかと個人的に思っています。
風呂敷を背負った姿というのも気になりますし、杓子の水を回避方法以外の飲み方をすれば死んでしまうというのも何か柄の部分に細工がしてあるからと思います。しかし、どちらにせよ超肉食系である事には変わりありません。