1990年にスタートし、全19巻で幕を閉じた「幽☆遊☆白書」。
ジャンプの人気作品にしては短い、全19巻の作品ではありますが、その中で繰り広げられる熱い友情やバトルは、今でもアプリゲームやフィギュアが出る程の人気を誇っています。
そんな幽☆遊☆白書(通称幽白)の魅力の一つは、マネしたくなるかっこいい名言達です。
この記事を開いてくださった方の中にも、真似してかっこつけたりした事がある人もいるのではないでしょうか?
そんなかっこいい名言の一部を、各編ごとに紹介していきます。
『幽☆遊☆白書(幽遊白書)』とは
中学生で超不良の浦飯幽助。
ある日幽助は、トラックに轢かれそうになった子供を助けて死んでしまいます。
しかし、まだ幽助は死ぬ予定ではない人間でした。そこでエンマ率いる霊界は、幽助に試練を与える事で生き返らせることにします。
そうして霊界探偵として、妖怪たちが起こした事件を解決することとなるのでした。
幽助、同じ学校の不良桑原、探偵のターゲットとしてであった蔵馬と飛影の4人を中心に、様々な妖怪たちとのバトルを繰り広げる、成長と友情の物語です。
霊界死闘編での名言
目の前でトラックに轢かれそうになった子供を助けて死んだ幽助。
まだ予定した死期ではなかったため、生き返るチャンスをもらいました。
ただし生き返るためには、霊界からの試練を受ける必要があるのでした。
「………ビックリしたぞ幽助…お前が子供助けたって聞いた時は………おまえがなぁ…………しかし しかしなぜかな…ちっともほめる気がしないのは…」
幽助のことを気にかけて指導していた竹中先生が、幽助の葬式で言ったセリフです。
子供を助けるという行為は褒められることで、それは幽助が不良であっても同じことです。
本人も子供を助けて死んだなら良かったという趣旨の事を言っており、美談にもなりうる展開でした。
しかし嫌われものだった不良の幽助にも、死を悲しむ人々がいるのでした。
その人たちの気持ちを、言葉で表したセリフです。
自分が死んだら悲しむ人がいると知ったことは、今後の幽助にとって大きな経験となりました。
「けどオレは手ェ出さねーから 気ィ済むまで殴ったらとっとと帰れよ」
ケンカをしたら仲間のバイト許可を取り消すと、生徒指導の先生に言われた桑原。
そんな桑原の状況は構わず、他高の不良にケンカを売られます。そんなときに言った桑原のセリフがこれです。
幽助は霊体でそれを見守りながら、ケンカをする仲でしかなかった桑原の意外な一面に驚きます。
ケンカではなく一方的に殴られる事を選んだ桑原の、仲間思いな性格が良く分かるセリフです。
「………よ! オハヨ…」
肉体に戻ることが出来た幽助が最初に発したセリフです。
夢で見た方法で幽助を助けるために駆けつけてくれた螢子に、最初にかけた言葉はごく普通の挨拶でした。
幽助が無事に復活する事が出来た事を印象付けられる一言です。
霊界探偵編での名言
予定よりも早く元の身体に戻ることが出来た幽助。
新たな試練として課せられた使命は、霊界探偵として活動することでした。
幽助は霊界からの依頼で、人間界で起こる妖怪の事件を解決していきます。
「………ここにいる どこにもいかないよ 母さん…! 」
幽助は、霊界から魔道具を盗んだ蔵馬を追っていました。
魔道具の代償に命が必要だと知っていた蔵馬は、自分の命と引き換えに母親の病気を治そうとします。
幽助の協力で、母親を助けて自分も死なずに済んだ蔵馬が、母親にかけたセリフです。
妖怪である蔵馬には、この母親は憑依した胎児の母親というだけの実の母親ではありませんでした。
人間として生活しているうちに人間らしくなっていった蔵馬の、妖怪らしからぬキャラクター性の見えるシーンです。
「こんなヒデー目あってんだ 許してくれなんて言わねー ………けど人間には気の良い奴もいっぱいいて………オレの周りはバカばっかりだけど………そんな奴らばっかりで だから…だから人間全部を………人間全部を嫌いにならないでくれ」
人間に囚われて拷問を受けていた雪菜を助けた際に、桑原が雪菜にかけたセリフです。
涙が宝石になる能力を持つ雪菜は、人間の金儲けのために非道な扱いを受けていました。
助けた雪菜の腕のやけど跡を見て、桑原は悲痛は表情で雪菜にそのセリフを言います。それに対して雪菜は「私…人間(あなた)のこと好きです」と微笑ます。
後に出てくる人間嫌いの仙水との、対照的なセリフでもあります。
暗黒武術会編での名言
幽助、桑原、蔵馬、飛影、幻海の5人は、暗黒武術会という大会にゲストとして参加させられます。
幽助のチーム以外は全員妖怪という中で、戦闘大会を行うことになった幽助たち。10日間の戦いの日々が始まったのでした。
「皮肉だね 悪党の血の方が綺麗な花が咲く…」
植物を操る能力を持つ蔵馬が、相手の肉体に植えた花が咲いた時に言った言葉です。
対戦相手の呂屠は、蔵馬の人間としての生活での家族を人質にとるという卑怯な手に出ました。
しかしそれは、蔵馬の怒りを買うだけの行為でした。気付かない内に種を植えられていた呂屠は、命乞いをしながら体内を植物に食い破られることになります。
蔵馬の容赦ない一面が現れたシーンです。
「邪眼の力をなめるなよ」
飛影が初めて黒龍波を放ったときのセリフです。
この後飛影の必殺技となる黒龍波ですが、飛影の持つ邪眼の力で魔界の炎を呼ぶという強力な技でした。
強力な技を放つ際のかっこいい決め台詞です。
「あんたはあたしを正義といったが そんなつもりは全くないよ たまたま嫌いな奴に悪党が多いだけの話さ」
正義を倒すことをこだわる死々若丸に対しての幻海のセリフです。
妖怪が名前を聞いただけで震える実力者の幻海。周りから見れば、人間を守る正義の味方に見えたのでしょう。しかし、幻海はそのような肩書に身をおくタイプの人間ではありませんでした。
「少々髪が傷んでいる トリートメントはしているか?」
戸愚呂チームの様子を見に来た蔵馬ですが、会話をしていたはずの鴉はいつの間にか姿を消しています。
そして背後から蔵馬の髪に触れながら、鴉が言ったセリフです。
圧倒的な力の差を感じるとともに、緊迫したシーンで髪の話をするという気味の悪さを感じる、印象的な言葉です。
「あんたも年をとれば、あたしも年をとる それでいいじゃないか」
かつて仲間同士であった、戸愚呂弟と幻海の全盛期の回想。
自身の実力が最盛期と悟った戸愚呂は年を取って自分の肉体が衰えた時に、強い相手と出会ってしまう事が恐ろしいと幻海に語ります。
それに対して、幻海が言ったセリフです。
共に年を重ねることを望んでいた幻海ですが、戸愚呂は妖怪になって力を更に高める道を選びました。
そして年を取った幻海と、年を取らずに力を高めた戸愚呂は敵として対峙することになるのでした。
「オレは品性まで売った覚えはない」
戸愚呂兄が卑怯な提案をしてきた際に言った戸愚呂弟のセリフです。
魂を売って妖怪になった元人間の戸愚呂弟ですが、戦いに対しての礼儀は持っていました。
幽助の仲間たちが観戦している方向には攻撃しないなど、幽助との戦いそのものに対して紳士に向き合っていたのでした。
「オレは捨てられねーよ みんながいたから ここまでこれたんだ」
仲間の死に無力感と自身の力不足への怒りを抱く幽助に対し、戸愚呂弟は他の全てを捨ててでも強くなりたいだろうと熱弁します。
しかし、自分と同じ境地に至れという戸愚呂に対しての、幽助の答えがこのセリフです。
力のために仲間を捨てた戸愚呂弟と、仲間のために強くなろうと決意した幽助の、自分の信念をかけた戦いとなるのでした。
魔界の扉編の名言
暗黒武術会の終了後、人間界には特殊な能力を発現させる人たちが現れました。
それは人間界と魔界の間に巨大な穴を、仙水があけようとしているせいでした。
この穴が完成してしまうと妖怪たちが人間界に押し寄せてしまうでしょう。幽助たちはそれを阻止するために動きだします。
「やってみろ それはオレにとっての禁忌(タブー)だと言っておく もしお前がそんなマネをすれば いかなる手段を用いてでもお前を殺す」
禁句(タブー)という能力を持っている海藤が、能力で捕えた飛影たちに危害を加えるような発言をしたことに対してのセリフです。
蔵馬にとって人間としてのクラスメートである海藤ですが、人間生活では蔵馬が見せていない容赦のない姿に、キミの素顔が見れた気がすると笑います。
そして捉えられている飛影たちをかけての、海藤の能力を使っての勝負が始まります。
「右ストレートでぶっとばす まっすぐ行ってぶっとばす」
相手の心が読める室田との勝負時の幽助の心の中です。
幽助は、まっすぐ向かって右ストレートでぶっとばすと室田に告げてから戦闘を開始します。
心を読める室田は本心を探ろうとしますが、本当にそのつもりしかありませんでした。
室田はそれを知って楽勝だと笑いますが、幽助との実力差から心を読めることはなんの意味も成しませんでした。
「ボクは弱い それさえ認める勇気さえなかったから周りの人達を呪った 魔がさしてこんな恐ろしい計画に手をかしたのもボクが弱いせいだ でも変わる」
御手洗は人間の残酷な部分を集めたビデオを見せられ、魔界の扉を開いて人間たちを皆殺しにするという計画に協力していました。
しかし、桑原との戦闘に敗れた御手洗は幽助たちに保護されます。
その中で身を挺して守ってくれたぼたんや、悪い人間ばかりではないと諭す蔵馬などに出会い気持ちが変わります。
そんな御手洗が自分自身と前向きに向き合う事が出来たセリフです。
「こんなことになるなんて思ってなかったんだよ オレ………まだオレ死にたくないよ」
ゲームの世界に入る事が出来る能力を持った天沼は、仙水の計画が成功しても自分は能力があるから安全だと思っていました。
しかし、幽助たちとのゲーム勝負に天沼が負けると、天沼は死ぬと気付いた蔵馬。
仙水は幽助たちが天沼を見捨てられないと踏んで、捨て駒に使ったのではないかと天沼に告げます。
動揺した天沼は、このセリフを言いながらゲームに負けるのでした。
「オレは花も木も虫も動物も好きなんだよ 嫌いなのは人間だけだ」
人間離れした戦闘力を持つ仙水に、幽助は人間界を壊したいのなら全力で暴れてみろよと言います。
それに対して仙水は怒りをあらわにし、このセリフを言います。
人間だけをほろぼしたい仙水は、人間界に影響を出さないために自身の力を抑えていました。
まじめすぎる仙水が、几帳面に正確に人間だけを嫌っている事が分かる悲しい言葉です。
魔界統一トーナメント編の名言
魔界の均衡は3名の魔物によって保たれていました。
しかしその中の1人が死んでしまいます。
秩序を失い、全面戦争になると思われた魔界で、幽助は魔界の王を決めるトーナメント大会を提案します。
「いいか 甘ったれるなよ 滅ぼしたいなら自分でやれ 生きているかどうかも知れん兄とやらにたよるんじゃない」
雪菜は自分の生まれ故郷の風習のせいで追い出された兄を思い、心まで凍てつかせてなければ長らえない国ならいっそ滅んでしまえばいいと言います。
それを聞いていた飛影からのセリフです。
雪菜の兄とは飛影のことですが、飛影はそのことを雪菜に言う事はできません。
ですが、常に妹を心配している兄としての言葉がこれでした。雪菜もまた、飛影のことを兄だと気付いて話をしたのかもしれません。
「この次はお前も主役の一人になれ」
立場を関係なく戦える大会を、定期的に開催出来たらよいという幽助の演説を聞いていた黄泉が、息子の修羅にかけた言葉です。
黄泉と修羅は予選で同じグループになってしまい、修羅は予選敗退となります。
戦略を駆使して魔界を統一しようとしていた黄泉は、この大会自体しぶしぶ許可していました。
大会の開始が決まっても策を巡らせて戦闘以外の方法で勝とうとしていた黄泉ですが、戦闘にまっすぐな幽助や死んだ雷禅の仲間たちに影響され、いつの間にか楽しんでいたのがはっきり表れるセリフです。
それぞれの未来編の名言
魔界統一トーナメントが終わり、魔界に王がたちました。
統率がとれて安全である事が証明された妖怪たちは、普通に人間界と行き来が出来るようになります。
そんな中での幽助たちの日常です。
「好きなだけ切り刻め 気がすめば殺したらいい ハッピーバースデイ」
奴隷商人痴皇の娘である躯。
虐待を受けていた彼女は、魔界最強クラスの妖怪になってもこの記憶に悩まされていました。
復讐をしようとしても、痴皇が優しくしてくれた記憶がよみがえり復讐をする気持ちがそがれてしまいます。
そんな呪いを打ち砕くために、飛影は躯に贈り物をします。それは、優しい痴皇の記憶が作り物であるという事実と、痴皇そのものでした。
飛影は誕生日プレゼントとして、躯にかかった呪いを解いたのでした。
「あっちが神なら こっちは女神だとよ」
幽助はテロリストから街を守るために、ボタンを押す事になりました。
街が滅びることになるボタンと、自身が死ぬことになるボタンと、なにも起こらないボタン、どれがどのボタンか分かりません。
そんな究極の選択を迫られた幽助は、幻海の縁起でもかついで気楽に押せという言葉でボタンを選びます。
そのボタンは青色のボタンでした。そしてその青色とは、螢子の好きな色でした。
無事なにも起こらないボタンを押す事が出来た幽助は、桑原たちに興奮気味にボタンを選んだ理由を話します。
口止めをされていた桑原ですが、螢子にそれを伝えたのがこのセリフです。
螢子は爆笑した後に、海辺で遊んでいる幽助の元に行きいたずらをして笑い合うのでした。
まとめ
つい真似をしたくなる幽☆遊☆白書の名言たちの中から、比較的セリフ単体で分かりやすい名言を選んでみましたがいかがでしたでしょうか?
本編には、ここで紹介したセリフ以外にもたくさんの名言があります。
またこの記事では原作の名言のみ取り扱いましたが、アニメやゲームなどを含めるともっとたくさんのセリフが出てくるでしょう。
私自身、ゲームをやっている時はつい決め台詞を言いながら技を放ってしまいます。
これを気に皆さんも、再読や購買を考えてみてはいかがでしょうか。