「アツゥイコロエカシ」とは、北海道のアイヌ民話に語られる赤い色をした巨大な妖怪です。
名前はアイヌ語で「海を占領する長老」を意味しています。
「アツゥイコロエカシ」の伝承
巨体を誇るアツゥイコロエカシは室蘭近海に現れると言われており、その近海の主でもあると伝えられています。
また、この妖怪は、赤く巨体な体を使って船を丸ごと飲み込んでしまうという大変危険な妖怪の1つです。
「アツゥイコロエカシ」の物語
アツゥイコロエカシの詳しい物語はあまり伝わっていませんが、アイヌの民話には同じような特徴を持つ「レブンエカシ」という妖怪が語られています。
こちらも非常に巨大な妖怪で、クジラを8頭も食べてしまうと言われています。そのためこの2種類に妖怪は同一視されて事もあるそうです。
「アツゥイコロエカシ」の正体
アツゥイコロエカシの正体は、正直言ってよく分かりません。特徴も「巨大」で「赤い体」という以外にないので何とも言えません。ですが、敢えて言うなら「巨大なミズダコ」ではないかと思っています。
大きくても60cm前後と言われるマダコと違い、ミズダコは2m以上に成長する個体もいると言われています。
タコは非常に力の強い生き物でもあるため、それ程のサイズに成長したミズダコであれば、カヌーくらいであれば引っくり返す事は可能だと思います。