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百物語【青行燈(あおあんどん)】名前の由来や恐怖の理由

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妖怪「青行燈(あおあんどん)」とは、百物語と呼ばれる怪談会において、百話目の怪談を語り終えてしまうと現れると言い伝えられている妖怪である。

女性の鬼であるとされる事が多いが、容姿の程は文献により様々な表現が見受けられる。

「青行燈」の名前の由来

その名の通り、青い行燈(あんどん)に由来する。行燈とは蝋燭などを光源とし、それを和紙で囲った間接照明である。

百物語では通常のものとは違い、青い和紙で囲った物が使用されていた。

妖怪「青行燈」はその青い行燈から、またはその背後に、そしてその上から発現する妖怪である。

怪談の中ではなく、怪談会に置かれてある物の名を冠されている「青行燈」は、聴き手にとって最も距離の近い妖怪であると言える。

「青行燈」の恐怖

上記した通り青行燈とは、百物語にて話される妖怪達とは一線を画す存在である。

そもそも怪談は本来娯楽の一種であり、恐怖を身に溜める事はあれど、それを俯瞰させる事で心地良さを与えている。

その心地良さを取り除き、俯瞰を許さず、物語の枠を飛び越え、目の前に不気味にゆらめく青い行燈に発現する妖怪「青行燈」こそ本物の恐怖である。

つまり、怪談の聴き手を登場人物にせしめる事こそ「青行燈」の恐怖の本質なのである。

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