「BLEACH」は週刊少年ジャンプに2001年から2016年まで、延べ15年間連載されていた久保帯人原作の人気バトル漫画です。
アニメ化や実写映画化もされ、日本だけでなく世界的な人気を誇る作品です。
なぜ「BLEACH」がここまでの人気作品になったのか。
作中に散りばめられた数々の名言から、その理由を探っていきたいと思います。
目次
- 1 BLEACHとは
- 2 BLEACHの名言集
- 2.1 一護編
- 2.2 一護の仲間編
- 2.3 死神編
- 2.3.1 朽木ルキアの名言 「私は貴様を絶対に許さぬ」
- 2.3.2 阿散井恋次の名言 「俺の・・魂にだ!」
- 2.3.3 阿散井恋次の名言 「戦場での命の気遣いは戦士にとって侮辱だぜ」
- 2.3.4 阿散井恋次の名言 「その距離をもとに戻してくれたのはお前だ」
- 2.3.5 朽木白哉の名言 「私の誇りに刃を向けたからだ」
- 2.3.6 朽木白哉の名言 「ただ純粋に格の差だ」
- 2.3.7 涅マユリの名言 「私は完璧を嫌悪する」
- 2.3.8 京楽春水の名言 「戦争なんて始めた瞬間どっちも悪だよ」
- 2.3.9 更木剣八の名言 「更木剣八だ!てめえところし合いに来た!」
- 2.3.10 更木剣八の名言 「負けを認めて死にたがるな!死んで初めて負けを認めろ!」
- 2.3.11 砕蜂の名言 「何故私を…連れて行って下さらなかったのですか、夜一様」
- 2.3.12 志波海燕の名言 「心は此処に置いて行ける」
- 2.3.13 有昭田鉢玄の名言 「大切なのはどうあるべきかではなくどうありたいか」
- 2.4 敵編
- 3 まとめ
BLEACHとは
幽霊が見える主人公黒崎一護は、死神・朽木ルキアとの出会いから、虚(ホロウ)と呼ばれる人の魂を喰らう悪霊との戦いに巻き込まれます。
家族を守るため、一護は虚との戦いで負傷したルキアから死神の力を受け継ぎ、死神代行となりました。
この日を境に一護は死神代行として、戦いに中に身を投じていくことになります。
人間が住む「現世」、死神が住む「尸魂界(ソウル・ソサエティ)」、虚達が住む「虚圏(ウェコムンド)」、この3つの世界を軸に物語は展開されます。
BLEACHの名言集
一護編
一護の名言 「俺は山ほどの人を守りてえんだ。」
少年漫画の主人公らしい名言ですが、一護の本質をよく表したセリフだと思います。
聞きようによっては欲張りで傲慢にも取れますが、自分が護ると決めたものは必ず護りたいという姿勢が伝わります。
終始一貫してブレないこの姿勢が、一護の強さの根源だと思います。
一護の名言 「奇跡は一度だったよな?じゃあ二度目は何だ?」
尸魂界編にて卍解を習得した一護が、ルキアの兄・朽木白哉に放ったセリフです。
かつての対戦で惨敗した白哉を、驚異的なスピードで圧倒したところで言い放ったこのセリフは爽快感抜群です。
一護の名言 「だから俺が助けるんじゃねえかよ」
自分のせいでルキアが処刑されることを理解したうえで、阿散井恋次に放ったセリフ。
他の誰でもない、自分が助けるんだという一護の強い覚悟が伝わっていきます。
一護の名言 「護りたいから護るんだ。俺の魂にかけて!」
アニメオリジナルのバウント編にて、バウントの首領・狩矢神との対戦で一護が放ったセリフ。
狩矢に仲間を護ることの意味を問われた一護は、理屈じゃないと一蹴します。
それは本能なんだと力強く言い放つ一護がすごくかっこいいです。
一護の仲間編
浦原喜助の名言 「死ににいく理由に他人を使うなよ」
尸魂界へ連れていかれたルキア奪還のため修行していた一護に対する浦原喜助の一言。
一護を弱いときっぱり言い放ち、強くなければ何も守ることはできないと示唆した浦原さんの言葉は、普段の飄々とした姿からは想像もできないくらい、ずしりと重たい一言でした。
茶渡泰虎の名言 「俺が命をかけるのにそれ以上の理由は必要ない」
尸魂界編で対峙した8番隊隊長京楽春水になぜそこまでして戦うのかと問われたチャドが言った一言。
友である一護が戦うから、自分も戦うという揺るぎない姿勢にカッコよさを感じました。
情に厚い京楽さんもその言葉に影響されてか、茶渡を倒す時に、すごく苦しい表情をしていたのも印象的でした。
井上織姫の名言 「5回とも同じ人を好きになる」
虚圏に連れ去られた織姫が、最後に一護に会いに行った際のセリフ。
寝ている一の傍らで、何度人生を繰り返しても一護を好きになると言った織姫の愛の深さは、同じ男として一護がうらやましくなりました。
恋愛の描写がそこまで多くないBLEACHにおいて貴重なシーンです。
石田雨竜の名言 「僕らは友達だからだ」
シンプルですが、ジャンプ漫画らしい名言です。
目的や利害などを超え、ただ友達のためにという純粋な思いで戦いに挑む、ある意味石田らしからぬ名言ということで印象に残りました。
黒崎一心の名言 「また護れなかったって、そこで座って泣くのかよ!?」
元死神で一護の父である一心が一護に放ったセリフ。
真の実力を発揮した藍染を前に戦意喪失する一護。
そんな一護に発破をかけるようなこの言葉は、同じ死神というよりも、父から息子への叱咤激励に感じました。
一護の姿を一番近くで見てきたからこそ心に響くセリフですね。
死神編
朽木ルキアの名言 「私は貴様を絶対に許さぬ」
現世から尺魂界に連れていかれる際に、追いかけてこようとした一護に言ったセリフ。涙を堪えながら、これ以上一護を巻き込ませたくないというルキアの優しさが伝わってきます。
阿散井恋次の名言 「俺の・・魂にだ!」
尸魂界編にて、一護の味方になった恋次が、朽木白哉と対峙した際のセリフ。
圧倒的な白哉の力の前に、戦意喪失になる恋次。
その時、一護と交わした言葉が頭を過ぎったことで放たれた、魂のこもったセリフです。
大事な人を護ると決めた覚悟がビシビシ伝わってきます。
阿散井恋次の名言 「戦場での命の気遣いは戦士にとって侮辱だぜ」
十刃との戦いに向けて、虚圏に突入した一護たち。強力な十刃には全員で対処すべきとの一護の発言に対する恋次の返し。
仲間だから心配したくなる気持ちも分かるけど、信じて背中を預けることが本当の仲間なんだということが伝わってきます。
仲間が信じてくれていることが、戦う上での大きな活力になるのだと思いました。
阿散井恋次の名言 「その距離をもとに戻してくれたのはお前だ」
物語当初は幼馴染でありながら敵対していた恋次とルキア。
しかし、一護がきっかけでまた元の関係に戻り、仲間になれました。
そんな恋次から一護への感謝が込められた言葉は、とても感動的でした。
朽木白哉の名言 「私の誇りに刃を向けたからだ」
十刃のゾマリ・ルルーと一戦にて、瀕死のルキアにとどめを刺そうとするゾマリ・ルルーを難なく退けた白哉が放ったセリフ。
誇り(ルキア)への敵意に冷静ながらも、静かに怒りの炎を燃やす白哉の心情が伝わってきます。
白哉は作中「誇り」という言葉をよく使います。
自身が隊長であることや、名家の当主だからということもありますが、この戦いにおいては「兄」「家族」として愛情から出た言葉だと思いました。
朽木白哉の名言 「ただ純粋に格の差だ」
前述のゾマリ・ルルー戦においてのセリフで、白哉らしいの表現だと思いました。以前一護と対峙した時も「格」という言葉を用いていましたが、強い弱いだけでは語れない、埋めがたい大きな差があることを感じさせ一言です。
涅マユリの名言 「私は完璧を嫌悪する」
十刃のザエルアポロとの一戦で放った名言。
完璧であるということは、創造の余地がなく、進化が止まってしまうという逆説的な真理を説いた、科学者であるマユリらしい言葉だと思います。
京楽春水の名言 「戦争なんて始めた瞬間どっちも悪だよ」
十刃との戦いの中で、元死神で仮面の軍勢(ヴァイザード)のラブとローズに放ったセリフ。
戦っている自分は悪と自覚しながらも、どんなことをしてでも生き残った者が勝者であるという京楽の考えが垣間見えます。
更木剣八の名言 「更木剣八だ!てめえところし合いに来た!」
尸魂界編にて、一護と初めて対峙した時の剣八のセリフ。
初見でこんなことを言われたら、恐怖しかないです。
しかし、剣八のキャラクターがこのセリフではっきりとしたと言っていいくらい、シンプルで分かりやすい名言です。
更木剣八の名言 「負けを認めて死にたがるな!死んで初めて負けを認めろ!」
かつて更木剣八に勝負を挑んだ班目一角ですが、コテンパンに打ち負かされました。
しかし、とどめを刺そうとせず去ろうとする剣八に詰め寄る一角に向けて放たれたのがこのセリフです。
戦うことが生きがいの剣八ならでは名言です。
この言葉は一角に多大な影響を与え、剣八に憧れるきっかけになりました。
砕蜂の名言 「何故私を…連れて行って下さらなかったのですか、夜一様」
2番隊隊長・砕蜂が四楓院夜一に放ったセリフ。
崇拝していた夜一が突然自分の前からいなくなり、失意から憎しみを抱くようになった砕蜂。
かつての主と戦うで、憎しみと愛情が入り交じり、涙ながらに夜一に発したこの言葉は、切なかったです。
志波海燕の名言 「心は此処に置いて行ける」
志波海燕がルキアに放ったセリフ。
虚の襲撃を受け、体を乗っ取られてしまった海燕。
海燕にとどめを刺したルキアに対し、死に際に、心が救われたと感謝しています。この出来事はルキアにとってはトラウマであり、心に大きな影を落とすことにます。
しかし、十刃との戦いにおいては、海燕のこのセリフがルキアを奮い立たせるきっかけにもなります。
良くも悪くもルキアに大きな影響を与えた言葉です。
有昭田鉢玄の名言 「大切なのはどうあるべきかではなくどうありたいか」
仮面の軍勢(ヴァイザード)の有昭田鉢玄ことハッチが織姫に言ったセリフ。
とても分かりやすく、深く心に響くこの言葉は、人生において道に迷った時に自らに問いかけてほしい名言です。
敵編
藍染惣右介の名言 「あまり強い言葉を遣うなよ。弱く見えるぞ」
尸魂界編にて、死んだと思われていた愛染がすべての黒幕だと判明し、10番隊隊長日番谷冬獅郎が愛染を殺すと怒りを表した時に放ったセリフ。
穏やかで物腰やわらかだった時とのギャップで、すごくインパクトがありました。
藍染惣右介の名言 「憧れは理解から最も遠い感情だよ」
前述の日番谷と対峙する場面にて、愛染を公私共に慕っていた部下の雛森副隊長を手にかけた卑劣さを日番谷に責められた際の一言。
自分を慕う者ほど御しやすいものは無いと冷酷な言葉の後に続くこのセリフは、読者を奈落の底に突き落とす強烈な言葉だと思いました。
しかし、現実世界でも信じていたものに裏切られるというのは珍しい事ではなく、読者への警鐘のようにも感じました。
藍染惣右介の名言 「私が天に立つ」
死神たちを裏切り、虚圏へ向かう際、他の死神たちへの宣戦布告として放ったセリフ。
強者である藍染らしい言葉です。
今まで下ろしていた髪を、このセリフに合わせてオールバックにした描写も印象的でした。
これが本当の姿だと言わんばかりの、黒幕感漂う演出は、穏やかな藍染イメージが大きく覆されました。
藍染惣右介の名言 「勝者とは常に世界がどういうものかでは無く、どう在るべきかについて語らなければならない」
藍染が一護と浦原喜助の手によって捕縛された際に放ったセリフ。
力ある者・権力がある者はこうあるべきだという藍染の哲学が感じられます。
ウルキオラの名言 「心か。これがそうか。この掌にあるものが」
一切の感情を持たなかったウルキオラが、一護との激闘の末に死を迎える直前、織姫とのやり取りで呟いたセリフ。
それまでの織姫との対話で人の心が全く理解できなかったウルキオラが死を間際にして、初めて感情が芽生えました。
もっと早くこの感情に気付けていれば、もしかしたら味方になっていたかも、といういらぬ想像もしてしまいそうですが、なんだか見ていて切なくなるシーンです。
市丸ギンの名言 「さいなら、乱菊・・・ごめんな」
尸魂界編にて、死神たちを裏切り虚圏へと向かう直前に、松本乱菊に向けて言ったセリフ。
後に全ては乱菊が泣かなくても済むような世界にするという目的のために、藍染側についた事が分かります。
信頼する(愛する?)乱菊への申し訳なさが思わず口に出てしまったのかなと思いました。
市丸ギンの名言 「乱菊が泣かんでも済むようにしたる」
前述のセリフに通じるところがありますが、ギンが死神を志し、乱菊を裏切ってまで、藍染に加担した理由がこの言葉です。
幼馴染の乱菊への想いが表れていて、ギンの決意が伝わってきます。
東仙要の名言 「私の歩む道こそが正義だ!」
前述のギンのセリフ同様、藍染と共に虚圏へ向かう際に放ったセリフ。
東仙と親交の厚かった狛村左陣は、東仙を同じ志を持った同士だと思っていました。
しかし東仙は裏切ろうとも自分の信じる道が正義がと揺るがない決意を示しました。
ブレない芯の強さは敵ながらすごいなと感心しました。
まとめ
BLEACHにはバトル漫画らしく熱いセリフもあれば、物事の真理を突くような哲学的なセリフもあり、このセリフの振れ幅の差が読者を惹きつける要因だと考えます。
特に藍染惣右介は理知的でクレバーなキャラクター故に、哲学的な名言がたくさんありました。
一見すると何を言っているのか分からないセリフもありますが、それを自分なりに解釈してみるのも楽しいです。
ここで挙げた以外にもBLEACHにはまだまだたくさんの名言・名場面がありますので
ぜひその世界を体感してみて下さい。