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アイヌの妖怪【アラサラウス】伝承や物語・正体を考察!

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「アラサラウス」とは、アイヌに伝わる獰猛で邪悪な獣の妖怪です。

アイヌ語で「アラ」は「1つ」、「サラ」は「尻尾」、「ウス」は「生えている」といった意味で、体毛が生えていない巨体に1本の尾を持つ危険な獣とされています。

 「アラサラウス」の伝承

山の崖にある穴に住んでおり、その姿を自在に変える事で人間すら襲って食べてしまう恐ろしい妖獣です。

クマのような姿をしているとも伝えられており、似た種類には「イワサラウス」という6本の尾を持つ体毛の無い巨体の怪獣もいます。

「アラサラウス」の物語

クマはアイヌ民族にとって特別な獣であり、「イオマンテ」という儀礼によって魂を神々の世界へ送る対象にもなっています。

アイヌの人々はクマを性質によって「良いクマ」「悪いクマ」と分けており、人々を襲ったり馬を殺そうとするクマを「アラサルシ」と呼び、魔物として狩猟対象にしました。また、そういった悪いクマの中でも赤毛で尾が長いヒグマの事も「アラサルシ」と呼びました。

このように悪いクマとされるものは死後カムイとして天に帰る事ができず、地下にある「テイネポクナモシリ」と呼ばれる冥府に落ちて2度と戻る事は無いとされています。

「アラサラウス」の正体

危険な妖獣・アラサラウスですが、その正体は非常に気性が荒く、特に大型のヒグマだと思います。今でもクマの被害や恐怖が絶える事はありませんが、現代のように重火器の無い時代では、気性の荒い個体はまさに人喰いの魔獣だったに違いありません。

そんな危険な個体を妖怪化した存在こそアラサラウスだと思います。春先にニュースになりやすいクマの被害。もしかしたら、アラサラウスの仕業もあるのかも知れません。

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